ISE Design Suite 11とは

FPGAの開発はパソコンで行う

FPGAとはField Programmable Gate Arrayの略で、ユーザが自由に書き換え可能なロジックデバイスです。ユーザーはまずパソコンで回路を設計し、「ビットストリーム」と呼ばれる結線情報をを生成し、FPGAにダウンロードします。ISE Design Suiteとはこれら一連の作業を行うためのパソコンソフトです。(図1参照)

Xilinxが提供するFPGAデバイスならすべてOK

ISE Design SuiteはXilinx社の製品なので、Xilinxが提供するFPGAデバイス(Spartan, Vertexなど)にはすべて対応しています。もちろん他社(Altera, Lattice, Actelなど)のFPGAデバイスには対応していません。(コーヒーブレーク1参照)

ロジックだけでは限界が・・・やはりマイコンも必要

FPGAは巨大なロジックデバイスですが、ロジック(AND, OR, フリップフロップ、加算器、乗算器など)オンリーでできる設計は限られています。柔軟で分かりやすいシステムを設計するにはやはり「マイコン」の手助けが必要です。

マイコンデバイスを外付けするデメリット

しかしFPGAデバイスに加えてマイコンデバイスを設けるとなると、コストが上がり、基板スペースや信頼性、部品調達リスクなど様々な問題が浮上してきます。

ソフトマクロマイコンをFPGAに組み込む

そのようなニーズに応えたのかXilinxは「MicroBlaze」というソフトマクロマイコン(FPGA内のロジックやメモリの組み合わせで構築されるマイコン)を用意しています。MicroBlazeを使用することにより、ユーザーはコンパクトで高速で信頼性の高いシステムを構築することができるようになりました。

MicroBlazeを使うならEmbedded Edition

ISE Design Suiteにはここにあるように様々なエディションが存在します。MicroBlazeを使用するなら「EDK」という開発キットを備えた「Embedded Edition」になります(コーヒーブレーク2参照)。

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図1 PCでFPGAを焼くようす

@他のFPGAベンダの場合

Xilinx以外のFPGAの場合、AlteraはQuartusU、LatticeはispLEVER、ActelはLiberoといったツールで開発します。どれも期間限定の無償評価版があるようです。基本的にはみな有料ですが、これからのFPGA開発環境は無償化に向かうように感じられます。

AロジックだけならISE WebPACK

MicroBlazeなどのマイコンを使わない場合、つまりロジックやメモリだけを使って設計する場合はISE WebPACKで十分です。これはデバイスに制限があるものの完全な無償版です(無期限使用可)。

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