1-01 ディープラーニングには学習と推論がある
画像認識の一手法として「ディープラーニング」があります。それは多層のニューラルネットワークを用いる手法ですが、その手順は大まかに言って「学習」と「推論」に分かれます。
例えば「サル」の認識をしたい場合、たくさんのサルの画像を用いて学習を行い、「学習済みモデル」を作成します(図1‐01)。そして「推論」では未知の画像に学習済みモデルを適用し、「サル」がその画像に存在するかどうかを判断します。 |

図1‐01 学習と推論の関係
●どのような状況で出現するサルなのか
さて、図1にあるような「山道に現れるサル」はありがちな光景ですが、最近は住宅街にもサルが出没して問題になっています。その場合図1‐02(a)のような光景になり、「サルは山に居るものだ」という先入観があると一瞬、頭が混乱してしまいます。それはAIでも同じで、「山中のサル」ばかりで学習した場合、同図
(a)の状況になると認識率が下がってしまいます。 |

図1‐02
●山に出向いてを雪中行脚するのは大変
また冬の山中でサルの認識をする場合は、雪が積もった状態で学習する必要があります。しかし同図(b)の「雪道に現れるサル」が都合よく撮れるとは限りませんし、そもそも夏場だったら雪道の写真すら撮れなくなります。 |
●ディープラーニングの入り口に立ちはだかる壁
画像認識はまずは学習から始めますが、それには学習用画像が必要になります。自力での撮影がうまくいかない、目的に合った画像セットが見つからない・・・早々と断念…となる前に「生成AI」の力を借りて壁を乗り越えていきましょう! |
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