2-01 カラーボールなら自分で撮影できる

●ロボットにパソコンを積んで画像認識している(*1)

 先日なにげなく「NHK学生ロボコン2024」を見ていたところ、ロボットが「カラーボール」をピックアップして運んでいました(図2‐01)。聞くところによるとそれは「自動認識」であるようです。

(*1)NHK学生ロボコン2024(Youtube動画)。解説者が「パソコンで認識している」と言及(2:59:30辺り)

図2‐01 カメラでボールを自動認識するロボット

●動くボールを認識してロボットを制御するのは難しそう

 一口にカラーボールの認識といっても、ロボットには「動き」があります。すなわちカメラ動画内のカラーボールは常に動いており、それに追従するのは難しそうです。学生の皆さんは苦労しているだろうと想像します。


●誰でも実験ができるカラーボール認識にトライ!

 したがって画像認識の対象は「カラーボール」とします。100円ショップなどで買えますし、屋内でも簡単に実験ができます。アルゴリズムも比較的シンプルなもので済み、ディープラーニングの入門には良いと思います。

■ボールは自力で撮影、背景は生成AIをを使ってデータセット作成

 前回(活用法1)ではこのように認識対象(ニホンザル)もAIで生成していましたが、今回(活用法2)では認識対象(カラーボール)は自力で撮影します(*2)。

(*2)ニホンザルと違い、カラーボールは「実物」を簡単に入手できるので。


●ボールを100円ショップで買って撮影してみよう

 図2‐02に写真を6枚示します。皆赤色ですが、微妙に色合いが違います。またプラスチック、ゴム、樹脂など質感も様々です。光の量やあたり方も少し変えるほうが良いでしょう。
 同様に緑/青/黄色もそれぞれ6枚づつ、計24枚撮影します。

図2‐02 赤色ボール6枚。さらに緑/青/黄色をそれぞれ6枚、計24枚用意

●生成AIは背景にのみ使用する

 その後は基本的にこの手順と同じになります。背景はAIで生成し、加工したボール画像と合成します。最終的に画像は数千枚に増え、ディープラーニングの学習に十分な量となります。

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