1-03 BPF/BRFの周波数・入出力特性

●フィルタ係数を変えてBPF

 今度は係数をBPF(Band Pass Filter, 帯域通過フィルタ)に変えてみます。これから係数をコピーして
f-responseシートにペーストします(*1)

(*1)他のシート(io-sinwave, io-impulseシート)の係数は自動的に更新される。

 図1-31 係数はこのシートで変える

●1k〜3kHzが通過、低域、高域は減衰

 図1‐32の上が振幅特性ですが、カットオフ1kHz/3kHzの
BPFになっています。同図下は位相特性ですが、低域は正方向、高域は負方向に振れています。

 図1-32 BPFの特性。カットオフは1kHz/3kHz

●低い方のカットオフ1kHzを見てみる

 入力が1kHzの場合、出力は図1‐33のように、振幅は-3dB、位相は40度(0.7rad)ほど進みます(サイン波の山の位置が少し早くなっている)。図1‐32の周波数特性と比較してみましょう。

 図1-33 位相が進んでいる(立ち上がり、立ち下がりが早まる)

●2kHzはBPFの通過帯域

 入力が2kHzの場合、出力は図1‐34のように、振幅は減衰せず、位相も同じになります。図1‐32の周波数特性と比較してみましょう。

 図1-34 通過の中心周波数。減衰なし、位相も同じ

●高い方のカットオフ3kHzを見てみる

 入力が3kHzの場合、出力は図1‐35のように、振幅は-3dB、位相は40度(0.7rad)ほど遅れます(サイン波の山の位置が少し遅くなっている)。図1‐32の周波数特性と比較してみましょう。

 図1-35 位相が遅れている

●io-impulseシートでインパルス応答

 BPFのインパルス応答は図1‐36のように直流分がなくなります。直流(0Hz)の減衰が深いのでこうなります。

 図1-36 io-impulseシートでインパルス応答

次のページへ

目次へ戻る