1-03 BPF/BRFの周波数・入出力特性(続き)
●フィルタ係数を変えてBRFに
今度は係数をBRF(Band Reject Filter, 帯域除去フィルタ)に変えてみます。これから係数をコピーして f-responseシートにペーストします(*1)
(*1)他のシート(io-sinwave, io-impulseシート)の係数は自動的に更新される。 |

図1-41 係数はこのシートで変える
●1k〜3kHzが減衰、低域、高域は通過
図1‐42の上が振幅特性ですが、カットオフ1kHz/3kHzのBRFになっています。同図下は位相特性ですが、低域は負方向、高域は正方向に振れています。 |

図1-42 BRFの特性。カットオフは1kHz/3kHz
●低い方のカットオフ1kHzを見てみる
入力が1kHzの場合、出力は図1‐43のように、振幅は-3dB、位相は40度ほど遅れます(-0.7rad)。図1‐42の周波数特性と比較してみましょう。 |

図1-43 位相が遅れている
●2kHzはBRFの減衰帯域
入力が2kHzの場合、出力は図1‐44のように、振幅は-12dBほど、位相は90度(1.5rad)近く進んでいます。図1‐42の周波数特性と比較してみましょう(*2)。
(*2)この付近は位相遅れ/進みの変化点。例えば1.5kHzだと逆に位相が90度近く遅れる |

図1-44 減衰の中心周波数付近。振幅は1/4になっている
●高い方のカットオフ3kHzを見てみる
入力が3kHzの場合、出力は図1‐45のように、振幅は-3dB、位相は40度(0.7rad)ほど進みます。図1‐42の周波数特性と比較してみましょう。 |

図1-45 位相が進んでいる
●io-impulseシートでインパルス応答
BRFのインパルス応答は図1‐46のように直流分が存在します。直流(0Hz)が減衰しないためです。 |

図1-46 io-impulseシートでインパルス応答
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