3-02 LPF/HPFの出力を見てみる(続き)
●io-sinwaveのy[n]のグラフを見る
2000Hzはぎりぎり減衰域なので図3‐30のように-80dB以上減衰します(最初の3msまでは暴れるが、その後に落ち着く) |
図3-30 スケールを拡大すると振幅5e-5以下(3ms以降)
●READMEシートを変更してVBAを実行する
それでは入力を3000Hzに変更し、VBAのModule2を実行します。図3‐31のように減衰なし(0dB)で通過します(最初の3msまで徐々に大きくなる過程を踏む)。 |
図3-31 3kHzはぎりぎり通過域。0dBで落ち着く
●VBAを実行してインパルス応答を見る
それではインパルス応答を見てみましょう。図3‐32のようにVBAのModule3を実行してio-impulseシートを見ます。遅延時間はLPFの際と同じで1.57msになっています。 |
図3-32 HPFのインパルス応答
●台形波を入力すると遅延量が良く分かる
io-impulseシートのx[n]を図3‐33のように台形波に変えてみましょう。HPFなので立ち上がり、立ち下がりエッジに反応していますが、x[n]と比べてy[n]は1.57ms遅延して反応しています。 |
図3-33 台形波の応答を見る
●FIRだと位相は進まない
FIRフィルタの場合、HPFでもその群遅延時間は (N-1)/2 x サンプリング周期になります。IIRフィルタの場合はHPFだと立ち上がりが早くなりましたが、FIRフィルタではそうはならないので注意しましょう(*1)。
(*1)制御系などの「位相進み補償」にはIIR型を使う。FIR型だとさらに遅れてしまう。 |
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