7-02 HPF/BPF/BRFの係数を窓関数法で求める(続き)

●帯域通過フィルタ

 今度は
BPFの係数を求めます。これをコピーしてModule01の「周波数特性(実数部)」の部分に上書きします(図7‐27)。

  図7-27 Module01のこの部分を入れ替え

●変更はModule01だけ。Module02, 03はそのまま実行

 
Module01を実行すると図7‐28のように帯域通過特性になっています(ナイキスト周波数までを見る)。

  図7-28 帯域通過特性を与える

 その後、Module02, Module03と実行すると、BPFの係数が得られます(図7‐29)。C列(カイザー後)の係数をコピペし、別EXCEL(firnorm-fres-io.xlsm)でF特を計算させます。

  図7-29 カイザー後の係数をコピー

 別EXCELで計算させてみると、図7‐30のように3000〜5000Hzを通すBPFになっています。

  図7-30 
中域だけを通すフィルタ

●帯域除去フィルタ

 
BRFを設計するにはModule01を図7‐31のように変更します(減衰域と通過域を逆にする)。Module02, 03はそのまま実行します。

  図7‐31 変えるのはこの部分だけ

 得られた係数を別EXCELにコピペし、F特を計算させると、図7‐32のように3000〜5000Hzを遮断するBRFになります。

  図7‐32 低域、高域を通すフィルタ

●パラメータをいろいろ変えてみよう!

 
窓関数法によるFIRフィルタ係数の導出は次のようになります。

 @周波数特性の決定
 A逆DFTでインパルス応答を得る
 B窓関数の乗算

 LPF/HPF/BPR/BRFとフィルタタイプを変更するには、@のステップを変更するだけです。またカットオフ周波数、サンプリング周波数の変更も@で行います。

 またタップ数(係数の数)の変更はBのステップで行います。Module03のTapN=140から変更しますが、逆DFTの点数が400であることにより最大タップ数は
400となるのに注意しましょう。

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