2-02 BBOXの変形の省略

 このブロック図の右下にloc1〜6層がありますがこれらはBBOX(Boundary Box)を変形して物体を枠内に収めるためのものです。


●枠内にきっちり収める必要があるのか?

 本企画はリアルタイムSSDを目指しています。すなわち、最終的には静止画ではなく
動画を対象にします。
 その場合、「右上の方に人がいる」や「左下の方にバイクがいる」程度で十分かもしれません。つまり、物体が枠内にきっちり収まっていなくても十分実用的ではないでしょうか。

 そこでPythonをリスト2‐02のように変更します。これで実質的にloc1〜6層が無効になります。


リスト2‐02 BBOXのオフセット情報を0にする


●枠内にきっちり入らなくなるだけ

 Pythonを変更後、実行した結果を図2-07、08に示します。BBOXの変形がないとこのように枠からはみ出たり、若干「被り」が増えますが、さほど気にならないと思います。


図2-07 BBOXの形状をそのまま使う(1)


図2-08 BBOXの形状をそのまま使う(2)

 動画においてはloc1〜6層を省略しても実用性は損なわれないようなので、これら6つの層はハードウエア化の対象から外します。このように徐々にアルゴリズムをシンプルにしていきます。


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