コラム2D アナログフィルタの周波数特性 ●伝達関数から周波数特性を求める コラム24でFIR、コラム2BでIIRフィルタの周波数特性を計算しました。それではアナログフィルタならどうなるでしょうか?その周波数特性は図2-140のように求められます。 図2-140 アナログフィルタの周波数応答を得るまでの流れ ●インパルス応答は分からない−回路を見て伝達関数を導き出そう 図2-140のように、インパルス応答をラプラス変換すると伝達関数H(s)が求まります。しかしアナログフィルタのインパルス応答は不明の場合が多いため、通常はアナログフィルタの形状から伝達関数を導き出します。 ●CRフィルタを例に周波数特性を求めてみる 図2-141にC(コンデンサ)とR(抵抗)で構成されるアナログフィルタを示します。 図2-141 CRフィルタ その伝達関数はCとRの位置と値によって求まります(式2-46)。 式2-46 s = jω = j 2πf とおくと式2-47になります。 式2-47 ●ラズベリーパイで計算・描画してみる H(f)を実数部と虚数部に分け、その絶対値が振幅特性になり、角度が位相特性になります。R = 1kΩ、C = 1uF の場合は図2-142のような低域通過特性になります。(*1) (*1)ラズベリーパイで計算。chap2/anafres.cをコンパイルして実行。 図2-142 カットオフ周波数は160Hz(ラズパイでanafres.cを実行) 目次へ戻る |