3-05 簡略化、整数化したPythonの実行結果

●Pythonの段階で行ったハード化対策

 2章では次のような「
認識に影響が少ない処理」を省略しました。
2-01 15層目以外のバイアス加算の省略
2-02 BBOXの変形の省略
2-03 source1+L2Normの省略
2-04 被りとりの省略(被りの容認)

 3章では次のような「
整数化とそれに伴う処理」を施しました。
3-01 入力画像の整数化
3-02 重み係数とバイアスの整数化
3-03 層間の画素データを5ビットにする
3-04 SoftMax関数の整数版


 これらによって認識性能は劣化しますが、それが許容できるかどうか確認します(図3‐10〜17)。オリジナルと比較してみましょう。


図3‐10 簡略化、整数化したPythonの実行結果(1)


図3‐11 簡略化、整数化したPythonの実行結果(2)


図3‐12 簡略化、整数化したPythonの実行結果(3)


図3‐13 簡略化、整数化したPythonの実行結果(4)


図3‐14 簡略化、整数化したPythonの実行結果(5)


図3‐15 簡略化、整数化したPythonの実行結果(6)


図3‐16 簡略化、整数化したPythonの実行結果(7)


図3‐17 簡略化、整数化したPythonの実行結果(8)

●いろいろと変更したが劣化は許容範囲か

 オリジナルと比べて、
@いくつか未検出の物体がある。
A被りが多い。枠内にきっちり入っていない。

 @は比較的小さい物体(ボートの上の子供)や、全体が写っていない物体(ソファー)なので致し方ないとします。

 また本企画はリアルタイムの動画処理を目標としており、Aの被りや枠はあまり気にならないと思います。(*4)

(*4)枠は描画せず、人が見つかれば"P"、馬が見つかれば"H"と一文字描くだけの予定

●Pythonはこれで終わり。次はEXCEL

 以上でPythonにおけるプログラムの変更は終わり、このまま先に進みます。この処理をEXCELに移植→VHDLに移植し、最終的にFPGAに実装します。
 SSD物体認識は大変複雑です。しかし所詮は整数の掛け算と足し算、言語が変わっても同じ結果になるはずです。


目次へ戻る