5-03 複合周波数信号の自己関数を見る

●入力1000Hz+4000Hzだとどうなるか

 それでは複数の信号をミックスして見ましょう。図5‐36のように入力Bの周波数を
4000、振幅を1.0としてみましょう。

  図5-36 入力Bの振幅を0から1にする

加算結果はE列

 calcInputシートを見ると図5‐37のように1kHzと4kHzがミックスされています。

  図5-37 44サンプルで1周する成分と4周する成分

自己相関値もミックスされる

 accumulatorシートを見ると自己相関値は、「44サンプルで1周」+「44サンプルで4周」の成分になっています(図5‐38)。これこれがミックスされた形です。

  図5-38 自己相関値も1kHz+4kHz

 このように、2つのサイン波がミックスされても「自己相関」をとることにより、それらの周波数や振幅を判別できます。

 ただし、3つ、4つ、5つとミックスされると、さすがに個々のサイン波の判別は難しくなります。そのような場合は「
フーリエ解析」の出番になると思います。


●自己相関値と位相の関係は…

 ここで1kHzの
位相をずらしてみましょう。図5‐39のようにC2セルに"+2"として下まで引っ張ります(*1)。

(*1)単位はラジアンなので 2 x 180 / PI = 115度、位相を進める

  図5-39 入力Aの計算式に2[rad]を加えて下まで引っ張る

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